新規でお預りした車両は不安要素がいろいろ。
基本的なチェーン駆動のモーターサイクルの多くは①前輪の軸 ②クランクシャフトの軸 ③ギアシャフト・スプロケットの軸 ④後輪の軸 と4本のシャフトによって構成されていますが②③のようなエンジン内部の軸に関しては一度開けてみない事にはしっかりしているかの確認が出来ません。
不安要素を取り除く為にキックカバーを開けて確認するとします。
おっと確認したかったメインシャフトのナットは緩んでいない様に見えますが内部のブッシュが御臨終してます。
減った内径に掛かるタップを食わせてカラーをあてがって引き抜きます。抜いたら旧ブッシュの外径を測定。
旋盤にて外径調整した新ブッシュを注意して圧入。ここの圧入は特に慎重にやらないとクラックが入りメインシャフトが終了します。ナットをカマせておくと外側からの押さえか効きます。
ブッシュは無事交換完了。続いてメインシャフトのナットが果たして規定トルクで締付けられているのかを確認しますがやはりトルク不足でしたね。ロックワッシャーを新品にしてロックタイト塗布しつつ規定トルクで締め付けし直し。一応これで不安要素は2つ減りました。
ちなみに最新のクアイフなんかはブッシュ無しのソリッド仕様ですからここは特にブッシュで無くとも良かったと思うんですがね。イヤまぁ独り言ですのでスルーして下さい。